いい絵本み〜つけた!!
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ここでは、みなさま及び管理者により絵本を簡単に、少しずつ紹介させていただきます。尚、年齢の表示はあくまで目安です。
ぼくそらをさわってみたいんだ
読み聞かせるなら 2・3才〜
自分で楽しむなら 5・6才〜
『せんたくかあちゃん』(7)や『ばばばあちゃん』シリーズ(9)で有名なさとうわきこさんが原作の絵本。(絵は岩井田治行さんです)
子猫が空を見上げ、「そらってあたたかいのかな つめたいのかな」って思います。
空をさわりたくなった子猫は、亀を呼んできて亀の上に立って背伸びして手を伸ばしますが、届きません。そこで、いろんな動物たちを呼んできて、ついに空に手が届きます。
そのとたん・・・・。
さとうわきこさんの文章はもちろん、温かい手触りまで感じられそうなタッチで描かれた動物たちと、やさしく淡い色使いが魅力的な絵本です。
よーいどん!
読み聞かせるなら 4・5才〜
自分で楽しむなら 5・6才〜
今まで、紹介したことが申し訳ないくらいの絵本界の名コンビ、中川ひろたかさんと村上康成さんの絵本。
幼稚園の運動会でしょうか?赤白帽をかぶった4人の子どもたちが今にも走り出そうとしている表紙が印象的です。
いちについて
よーい
「うどん」
真面目に絵本を読もうとした人、あるいは聞こうとした子どもは拍子抜けしてしまいそうですが、この独特の間(そして独特な絵柄)が名コンビたる所以です。
この絵本も、運動会のさなか、子どもたちの無限の想像力がそのまま絵本になったような、不思議な魅力を持っています。
ねこのシジミ
読み聞かせるなら 9・10才〜
自分で楽しむには 9・10才〜おとな
様々な分野で精力的に活動されている和田誠さんの絵本。
ぼくはねこです。なまえはシジミ。
ネコが一人称(ぼく)となり、周りの状況がネコの視点から描かれている様は、夏目漱石さんの『吾輩は猫である』を思わせますが、この絵本には気の利いた風刺はなく、ただ淡々と、本当に淡々とシジミの視点から見たありふれた日常が描かれています。
難しい漢字は用いられておらず、言葉も平易のため小学校低学年でも読むことが出来ますが、どちらかと言えば、不平不満も大きな喜びや高揚もない語り口、ラフデッサンのようではありながらどこか落ち着いた絵のため、「絵本ってこういう方向性もあるのだな」と感じさせてくれるおとなのための絵本と言えます。
うんちしたのはだれよ!
読み聞かせるなら 6・7才〜
自分で楽しむには 7・8才〜
ある日のこと、地面から顔を出したもぐらくんの頭の上に「それ」は落ちてきました。
「なんてひどいことを!」ともぐらくんは叫び、いろんな動物に「ねえ きみ ぼくのあたまに うんち おとさなかった?」と聞いて歩きます。
ところが、だれのうんちも、もぐらくんの頭に落ちてきたうんちとは違うようです。そこでお食事中のある動物(昆虫)に聞いてみると・・・。
思わず吐き気をもよおしてきそうな程のいろんな動物のうんちの「丁寧な」描写と、いつまでも(まるで帽子のように)うんちを頭の上にのせて歩くもぐらくんのユーモラスな風貌が特徴的なドイツの絵本です
こぎつねコンとこだぬきポン
読み聞かせるなら 5・6才〜
自分で楽しむには 9・10才〜
つばき山には、歌が大好きなこぎつねコンが暮らしていました。家族の他には友だちは1人(匹)もいませんでした。
すぎの木山にはとても元気なこだぬきポンが暮らしていました。家族の他には友だちは1人(匹)もいませんでした。
そんな二人(匹)が「ともだち」を求めているうち、深い谷を隔てて出会います。ですが、きつねとたぬき(コンとポンの親同士)は犬猿の仲で、深い谷を隔てでさえ会うことを禁じられます。
そんなある日、嵐が来て・・・・。
文字が多く、一見「小学校中学年ぐらいにならないと理解が難しいのかな?」と思わせますが、長い物語であるにもかかわらず、筋道は単純で分かりやすいため、読み聞かせるのであれば年長さんぐらいから充分大丈夫だと思います。
二俣英五郎さんの絵もこの心温まる物語に合っていてすてきです。
かたあしだちょうのエルフ
読み聞かせるなら 7・8才〜
自分で楽しむには 8・9才〜
厳しい自然環境のアフリカの大地、そこにだちょうのエルフは住んでいました。エルフはとても大きく、そして強く、子どもたちが大好きでした。
ある日、ライオンの真似をしてジャッカルを追い払おうとしたエルフたちの群れの前に、本物のライオンが現れました。恐怖のあまり動けなくなってしまった仲間もいます。
エルフは勇敢にライオンと戦い、ついにライオンさえ追い払いますが、代償は大きなものでした。エルフの自慢の大きな足が片方食いちぎられたのです。
最初のうちはいのちの恩人として、自分で食べ物を探すのさえ困難になってしまった片足のエルフをみんなで助け合いましたが、次第に忘れられていき、ハイエナやハゲワシに今か今かと死ぬのを待たれるようになるまで弱っていきました。
そんなある日、森のはずれに黒いものが走ります。・・・・
作者であるおのきがくさんがアフリカの草原に屹立するパオパブの大樹にインスピレーションを受けて作られたすばらしい絵本です。