いい絵本み〜つけた!!
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ここでは、みなさま及び管理者により絵本を簡単に、少しずつ紹介させていただきます。尚、年齢の表示はあくまで目安です。
はけたよはけたよ
読み聞かせるなら 2・3才〜
自分で楽しむなら
4・5才〜
たつくんは一人でパンツがはけません。はこうとするとフラフラ、ドターン。「ええい、パンツなんていらないや。」 とたつくんは、パンツをはかずに外へ出ました。それを見た犬、猫、ネズミ、それに牛や馬まできて、しっぽがないつるつるのおしりのたつくんを笑います。
クレヨンと水性絵の具の独特な絵、等身大で描かれているたつくん、そして独特な絵ながら生き生きとしている動物たちがとても魅力的です。
11ぴきのねこシリーズ
読み聞かせるなら 5・6才〜
自分で楽しむには 6・7才〜
いつもいつも腹ぺこの11匹の猫がいました。
そこで11匹は食べるものを求めて、大きな魚が住むという湖に行くことにしました。
やっと湖に着き、いかだをつくって大きな魚を捕まえに行った11匹ですが、正攻法ではとてもかなわず、返り討ちにあってしまいます。
そこで11匹は知恵をめぐらせ、ある方法を考えつきます。
捕まえにいく大きな魚が(獰猛で意地悪なんかではなく)子守歌が好きで貝を枕にして眠るような魚であったり、「食べないで持ち帰ろう」と言い合った大きな魚が次の場面で骨だけになっており、そのかわり猫たちが太鼓のようなおなかになっていたりなど、ブラック・ユーモアや気の利いた洒落を感じさせる箇所が多いですが、漫画のような絵で描かれているためか「いやらしさ」がなく、子どもたちも素直に11匹の猫の冒険と食欲を笑い、楽しめます。
紹介した『11ぴのねこ』を筆頭に、この11匹が活躍する続編が何作か出版されています。
スーホの白い馬
読み聞かせるなら 6・7才〜
自分で楽しむには 7・8才〜
よく働く羊飼いの少年スーホは、ある日弱った白い子馬を助けて帰ります。
その白馬はスーホのかいがいしい世話も手伝い、やがて立派に成長し、「優勝者はとのさまの娘と結婚できる」という競馬に参加します。
白馬は圧倒的な強さで優勝しますが、とのさまは優勝したのが貧しい身なりの羊飼いの少年だと分かると、約束などすっかり忘れて、反論するスーホを殴り倒させ、白馬を奪い取ります。
幾日かすると失意にくれるスーホのもとに、とのさまの一瞬の隙をついて逃げ出したものの、矢を射られ、満身創痍になった白馬が帰ってきます。
しかし・・・・・。
日本で再話されているのですが、モンゴルの広大な平原をイメージさせるすばらしい名作絵本です。
ちいさいおかあさん
読み聞かせるなら 3・4才〜
自分で楽しむには 5・6才〜
ペンギンのクーちゃんはお留守番です。お母さんのエプロンを見つけたクーちゃんは、小さなお母さんになることにしました。
掃除機をかけていると、あっちにゴツン、こっちにゴツン。洗濯機を使おうとすると泡がブクブクブク。「これはたまらん!」と、掃除機をぶつけられた椅子や机、泡だらけになった服たちが逃げ出します。
小さいお母さんになって奮闘するクーちゃんに、子どもたちは共感し、読んでいる大人は微笑ましく感じます。
ぼくのくれよん
読み聞かせるなら 2・3才〜
自分で楽しむには 4・5才〜
クレヨンが一本ありました。見たところ何の変哲もない普通のクレヨンです。
だけどこのクレヨンは、とてつもなく大きいのです。これはぞうさんのクレヨンでした。
ぞうさんはこのクレヨンで絵を描きます。青色で大きく塗りつぶしたまるは、かえるさんが池と間違えて飛び込みますし、赤く塗っていると動物たちは火事と間違えて大パニック。
ほのぼのとした内容と、ほのぼのとした絵はもちろん、絵本ならではの特性を生かし、計算し尽くされた構成が魅力的な一冊です。
かばくん
読み聞かせるなら 2・3才〜
自分で楽しむには 4・5才〜
日曜日の朝の動物園。野菜のかごを抱え、小さなカメをつれた男の子がやってきました。その男の子とカメが、カバの母子を起こしてから、日が暮れて別れを惜しみながら帰るまでを描いています。
カバのユーモラスな姿に思わずほほえみ、また大きさや質感を余すことなく描いた姿に驚嘆させられます。
「(カバの方が見にきた人の足を眺め)どら、ちょっとみてこよう」、「かばくん、キャベツまるごとたべちゃった!」など、文も詩的で魅力的です。
どろんこハリー(ハリーシリーズ)
読み聞かせるなら 3・4才〜
自分で楽しむには 5・6才〜
ハリーのシリーズには、『うみべのハリー』、『ハリーのセーター』などがありますが、その中の代表作『どろんこハリー』を紹介します。
ハリーは黒いぶちのある白い犬です。お風呂にはいるのが大嫌いなハリーは、お風呂に湯をはる音が聞こえると、ブラシを庭に隠し、外へと逃げ出しました。
泥工事をしているところで遊んだり、蒸気機関車の橋の上で遊んだりして、すっかりおなかがすいてヘトヘトになったハリーは家に帰ります。
ところが、家の人たちは(遊びすぎて真っ黒になったため)白いぶちのある黒い犬になってしまったハリーが分かりません。そこでハリーは・・・・・・。
単純化した絵でありながら、犬の生態をよくとらえて描いているため、ハリーが生き生きと見えます。
あくたれラルフ
読み聞かせるなら 4・5才〜
自分で楽しむには 6・7才〜
私の友だちが推薦してくれた絵本。
ラルフは「あくたれ」ねこです。飼い主のセイラに、セイラの友だちに、セイラのお父さんに、セイラのお母さんに、あらゆる人にあらゆる場所であらゆる状況下で、その時一番嫌がりそうなことを、ほとんど本能的に見つけて悪さをします。(その様子はまさに「あくたれ」です)
ところが家族でサーカスを見に行った日、ラルフは今まで以上の「あくたれ」ぶりを発揮して、とうとうあきれられた家族に見放されてしまいます。
そしてサーカスの中で働くことになったラルフですが、・・・・。
ひどい「あくたれ」ぶりでありながらやっぱり憎みきれない、ねこでありながら表情豊かで人間(?)味あふれている、そんなラルフが独特な絵で、とっても魅力的に描かれている絵本です。