いい絵本み〜つけた!!
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ここでは、みなさま及び管理者により絵本を簡単に、少しずつ紹介させていただきます。尚、年齢の表示はあくまで目安です。
りんごがひとつ
読み聞かせるなら 2・3才〜
自分で楽しむなら
5・6才〜
リンゴが一つ落ちていました。おなかをすかせた動物たちが競って取りに行きますが、サルが手に入れました。
みんな怒ってサルを追いかけて、とうとうサルを崖に追いつめます。
「〜した・・・(頁が変わって)ふりをした」、「・・・・(頁が変わって)でもね・・・」など、思いがけない展開と動物たちの駆け引き、かわいらしい絵、ほのぼのとした内容が魅力的な一冊です。
ちいさなきいろいかさ
読み聞かせるなら 4・5才〜
自分で楽しむには 6・7才〜
『わたしのワンピース』のにしまきかやこさんと、『こぐまちゃんシリーズ』のもりひさしさんの作品。
なっちゃんが小さな黄色い傘を持って歩いていると、雨が降ってきます。うさぎさん、りすくん、だっくす(ダックスフンド)くん、・・・・と次々になっちゃんの小さな黄色い傘に入っていき、そのたびに小さな黄色い傘は形を変えます。
にしまきかやこさんの独特な絵と、もりひさしさんの温かな文と構成のもと、不思議ななっちゃんの小さな黄色い傘と、傘に入る動物たちがほんわかと描かれている不思議な世界を持った絵本です。
ごろりんごろんころろろろ
読み聞かせるなら 4・5才〜
自分で楽しむには 6・7才〜
うさぎさんがテーブルを作りました。みんなで使えるように丸い形にしました。それをみんなが集まる場所に、ごろりんごろりんと運んでいると、「おや?」ちょっと軽くなりました。お昼寝していたろばさんが黙って手伝ってくれていたのです。2匹でごろんごろんと運んでいると、「おや?」またちょっと軽くなりました。
「ちょっと運ぶのを手伝って」の言葉もなければ、「手伝ってあげよう」とか、「押してあげよう」の言葉もありません。が、いつの間にかみんなが集まって、みんなの力でみんなが集まる切り株がある丘に運ぶことが出来ました。
登場する動物たちみんなが信頼しあっていることが言葉ではなく、仕草や行動、そして温かみのあるかわいい絵で伝わってくるすてきな絵本です。
はやくあいたいな
読み聞かせるなら 3・4才〜
自分で楽しむには 5・6才〜
今まで紹介した絵本がないことが申し訳ないくらいの有名な絵本作家、五味太郎さんの作品。
よおちゃんと、よおちゃんのおばあちゃんは、ある日急に会いたくなります。よおちゃんはバスに乗って、おばあちゃんは電車に乗って、お互いの家に行きますが、すれちがいます。
そこで慌てて家に帰りますが、やっぱりすれ違ってしまいます。
開いた絵本を対照的に使い、最後にそれが混じり合うという計算された構成、そして五味太郎さん独特の絵が魅力的な一冊です。
ゆめどろぼう
読み聞かせるなら 3・4才〜
自分で楽しむには 5・6才〜
おいらはどろぼう。夜になると支度していそいそと出かける。だけどただの泥棒じゃない。
実はこのどろぼうは、ごちそうの夢を盗んで食べるゆめどろぼうなのです。
お金や宝石(の夢)には目もくれませんし、おばけの夢にはびっくりさせられます。
「ごちそうの夢を盗んでそれを食べる」という奇抜な発想、シュールかつポップな絵と簡潔な文が魅力的です。
おばけのがっこうへきてください
読み聞かせるなら 4・5才〜
自分で楽しむには 5・6才〜
つよしくんは運動が大の苦手です。いつものように、友だちが元気に遊んでいるのを遠目に見ながらぼんやりしていると、おばけの学校の先生にスカウトされます。
おばけの学校では、子どものおばけは、「もっとおばけらしく!」、「ダメダメ、そんなに元気では…。立派なおばけになれないぞ!」、などと言われています。どうやら「元気」ではなく、「やるきのなさ」や「だらだらしたところ」が美徳のようです。
そのおばけの学校で「さぁ、つよし先生を見習って!」と言われますが・・・・・。
不思議な雰囲気を持っている絵本です。
はやくねてよ
読み聞かせるなら 3・4才〜
自分で楽しむには 5・6才〜
夜。こうたろうくんは寝られません。
仕方がないので、柵を飛び越えていくぶたさんを想像しながら数えていくことにしました。「1,2,3,・・・・288,289。」とうとう柵の中はぶたさんでいっぱいになってしまいました。ぶたさんがブーブー文句を言うので、こうたろうくんはよけいに寝られません。次にお母さん、怪獣と同じように試していきますが・・・・。
独特の絵と構成に圧倒されます。
ひさの星
読み聞かせるなら 8・9才〜
自分で楽しむには 10・11才〜
昔、秋田の北のはずれに「ひさ」という少女が住んでいました。
野犬におそわれていたあかちゃんを助けるために犬にかまれても、そのことを言わず(言えず)、ただお母さんに犬にかまれたことを叱られる、そんな女の子でした。
そんな蛍のように淡い光を放つ「ひさ」が、天上に輝く星になるまでを描いた絵本です。
斎藤隆介さんの、東北の言葉を交えた語りかけてくる筆致、そして岩崎ちひろさんの淡く美しい絵は「絵本は一文化」であることを再認識させてくれます。