いい絵本み〜つけた!!

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 ここでは、みなさま及び管理者により絵本を簡単に、少しずつ紹介させていただきます。尚、年齢の表示はあくまで目安です。
 今回は、読みつがれている世界(海外)の名作を中心に紹介します。

あかいふうせん
            読み聞かせるなら  5・6才〜
            自分で楽しむなら   5・6才〜

 文字が全くなく、絵だけの絵本。
 今までも文字が極端に少ない絵本(『かようびのよる』【6】など)は紹介したことがありますが、この作者の絵本には文字が「全く」ありません
 それゆえ、「従来の」絵本を見慣れていると戸惑いがちですが、その絵には高い芸術性と物語性があり、(この作者に限って言えば)文字は無用であると気が付かれると思います。
 バックの白、黒く細い線、そして鮮やかな赤、この3色のみを使って幻想的に姿を変えていく赤い風船が描かれている不思議な魅力を持った絵本です。

ぼくにげちゃうよ
             読み聞かせるなら  4・5才〜
             自分で楽しむには  6・7才〜

 あるところにこうさぎとおかあさんうさぎがいました。
 ある日、家を飛び出してみたくなったこうさぎは、「ぼくにげちゃうよ」と言いましたが、おかあさんうさぎは「おまえが逃げたら母さんは追いかけていきますよ。」と言います。
 こうさぎはその答えに対し、「もしお母さんが追いかけてきたら、ぼくは小川の魚になって逃げちゃうよ」と言います。するとおかあさんうさぎは、「もしおまえが小川の魚になって逃げたら、母さんは漁師になっておまえをつかまえますよ」と言います。
 こうさぎとおかあさんうさぎのほほえましい掛け合い叙情あふれる絵(掛け合い部分はモノクロですが、想像部分はカラーになっていて、そのメリハリも楽しめます。)が魅力的な、親の子を思う愛を描いている絵本の古典です。

ごちゃまぜカメレオン
             読み聞かせるなら  4・5才〜
             自分で楽しむには  6・7才〜

 作者のエリックカールによれば、「何百人もの作家(子どもたち)と協力して書き上げた絵本。」
 カメレオンは、周りの色に合わせて自分の色を変えることができます。ある日、自らは動かずハエを捕まえる生活に飽きたカメレオンが、「うらやましいなぁ」と思った動物に、(前に姿を変えた動物の特徴を残しながら)次々と色だけではなく、姿をも変えていくおもしろさを描いています。
 絵本の一部を切り、カメレオンが今特徴を残している動物が一目で分かるようにしていたりと、実験的な構成も魅力的です。

りんごとちょう
             読み聞かせるなら  5・6才〜
             自分で楽しむには  5・6才〜

 今でこそ農薬の「おかげ」かリンゴの中に虫が入っていることは少なくなりましたが、以前は時々ありました。これは、切ってみて初めて虫がいることが分かるのであって、皮には傷一つついていません。
 「この虫はいったいどうやってリンゴの中に入ったんだろう?」、その疑問にこの絵本は明快に答えてくれます。
 同著者の『あかいふうせん』同様、文字は全くでてきませんが、それだからこそ、絵が雄弁に語りかけ、見るものの想像力を働かせてくれます。

ガンピーさんのふなあそび
             読み聞かせるなら  3・4才〜
             自分で楽しむには  5・6才〜

 ガンピーさんが小舟で小川に遊びに行きます。
 途中で子どもたちが、ウサギが、ネコが、犬が、ブタが、ひつじが、ニワトリが・・・「ぼく(わたし)も一緒にのせて。」とお願いし、小舟はいっぱいになります。そして、最初は仲良く乗っていたみんなも・・・・。
 著者独特のさわやかな絵と、さわやかな読後感が印象的な絵本です。

おおきな木
             読み聞かせるなら  9・10才〜
             自分で楽しむには  11・12才〜  大人まで

 男の子とおおきなリンゴの木がありました。男の子は、木に登ったり、木とかくれんぼをしたり、おなかがすけば実ったリンゴを食べたりして遊びます。それは、男の子にとってもおおきな木にとってもとても楽しい日々でした。
 やがて、男の子は少年になり、青年になり、壮年になり、そして老人となり、以前のようにリンゴの木と遊んでいれば楽しかった日々は、日を追うごとに遠くなっていきます。そして男の子のおおきな木に対する要求は成長の段階ごとに大きく変わっていきました。
 ですが、おおきな木の男の子に対する愛情はいつでも変わりません。おおきな木は文字通り体を削って、切って、男の子に無償の愛を注ぎます。
 「愛」のカタチと意味について、深く考えさせてくれる絵本です。

くれよんのはなし
             読み聞かせるなら  4・5才〜
             自分で楽しむには  5・6才〜

 箱の中にクレヨンが8本、きちんと並んで入っています。みんな外に出たくてたまりません。
 画用紙が一枚あります。画用紙は絵を描く人が来るのを待っています。
 ある日、クレヨンが入っている箱が開きました。クレヨンたちは画用紙のところへ行き、自分たちの色を使って絵を描きながら、同時に物語をも育んでいきます。
 画用紙の中に一色ずつクレヨンで絵と物語を育んでいく過程と、その物語の修正過程も楽しめる、クレヨンと絵本の特性を最大限に生かしたすてきな絵本です。

わすれられないおくりもの
             読み聞かせるなら  8・9才〜
             自分で楽しむには  10・11才〜

 周りの誰からも慕われていたアナグマは、年老いて死んでしまいます。かけがえのない友を失った森の住人は悲しみにくれますが、時がたつにつれアナグマが、森のみんなそれぞれ残してくれた「わすれられないおくりもの」のおかげで、悲しみを徐々に癒していきます。
 友人同士の関係のあり方、人生の生き方など、様々なことを考えさせてくれる感動的な絵本です。


これまでに紹介した海外の名作古典絵本
                       わたしの独断で厳選しました

3びきのやぎのがらがらどん(1)

はらぺこあおむし(3)

おおきなかぶ(3)

しろいうさぎとくろいうさぎ(3)

スイミー(3)

うさこちゃんシリーズ(4)

すてきな3にんぐみ(5)

いたずらきかんしゃちゅうちゅう(7)

ハリーシリーズ(8)

ピーターシリーズ(9)


これまでの絵本の紹介を見る
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