いい絵本み〜つけた!!
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ここでは、みなさま及び管理者により絵本を簡単に、少しずつ紹介させていただきます。尚、年齢の表示はあくまで目安です。
はじめてのおつかい
読み聞かせるなら 5・6才〜
自分で楽しむなら
6・7才〜
5才のみいちゃんがお母さんに買い物を頼まれます。みいちゃんは、一人で出かけるのははじめてです。お母さんと「車に気をつける」、「おつりを忘れない」の2つを約束し、どきどきしながら出発します。
子どもにとって大冒険とも言えるはじめてのおつかいが、子どもの目の高さで描かれている近代日本絵本の古典とも言えるほどの名作です。
また、細かいところまで、(時には遊び心を持って)非常に丁寧に描き込まれており、読むほどに新しい発見があります。
ねないこだれだ
読み聞かせるなら 1・2才〜
自分で楽しむには 2・3才〜
せなけいこさんの代表作の一つ。
同作者の『きれいなはこ』と同じく、登場人物も文字も少なく、シンプルな内容であるではありますが、そのシンプルさ故に幾通りにも楽しめます。
私の保育所の中でも、気がつくと、まだ字が読めない2才の子どもが、まだ座ってお話の聞けない1才の子どもに向かって、この絵本を一文字も間違えず、声に抑揚をつけて読んであげたりしているほど、子どもにとって親しみやすい絵本のようです。
『きれいなはこ』にも登場するユーモラスなおばけも人気の的です。
ぐりとぐらシリーズ
読み聞かせるなら 4・5才〜
自分で楽しむには 5・6才〜
なかよしののねずみぐりとぐら。
2匹の日常生活がかわいらしい絵と、独特の節回しの文で描かれています。
この絵本も「はじめてのおつかい」同様、近代日本絵本の古典と言うべき名作シリーズで、また中川さんと大村さんの絵本界の黄金コンビ(姉妹)の代表作でもあります。
たれめのねこ
読み聞かせるなら 4・5才〜
自分で楽しむには 5・6才〜
昨日引っ越してきた猫は、たれめの猫です。猫仲間にはびっくりされ、ねずみやすずめたちにも笑われ、いつもしょげておどおどしているたれめの猫には、「仲間に入れてやろう」というボスの誘いも耳に入りません。
ところが三日目の日、なぜかたれめの猫の目がきりっと上がっています。すっかりたくましくなったたれめの猫に、ねずみは逃げ出し、すずめも笑わなくなり、「仲間に入れてよ!」と自分からボスに言うことが出来ました。
ですが、たれめの猫の目が急にきりっと上がっていたのは秘密があったのです。
親しみやすい絵と物語を通じて、そのままの自分を認め、その自分のままで他者に認めてもらうことの大切さがさりげなく描かれているすてきな絵本です。
わたしのワンピース
読み聞かせるなら 2・3才〜
自分で楽しむには 4・5才〜
絵かき歌など歌いながら書いたようなかわいらしいうさぎ、「わたし」が散歩していると、着ているワンピースが歩く場所に合わせて、花畑ならば花柄模様、雨が降っていれば水玉模様、草の実の原っぱならば草の実模様、その草の実を鳥がついばめば鳥の模様・・・・というように次から次へとに変わっていきます。
1、2の3と、3拍子で次々と美しく鮮やかに模様を変える「わたし」のワンピースに驚嘆させられます。
うさこちゃんシリーズ
読み聞かせるなら 1・2才〜
自分で楽しむには 2・3才〜
「子どもが手に持ちやすく大きさで、おもちゃ感覚の絵本」を生み出したオランダ出身の世界的な絵本画家、ディック・ブルーナの代表作シリーズ、と言うより、若い女の子たちの間でキティちゃんと並んで人気の「ミッフィちゃん」の絵本と言った方が通が良いかもしれません。(ちなみに「うさこちゃん」はオランダ直輸入で、「ミッフィちゃん」はアメリカ経由ですが、同一人(?)物です。)
絵の一枚一枚が独立した作品としても通用しそうな独特のシンプルな色使いと、シンプルな絵、そしてシンプルな文で描かれた幼いうさこちゃんの新鮮な感動は、読んでいても伝わってきてほのぼのとします。
バクのなみだ
読み聞かせるなら 5・6才〜
自分で楽しむには 5・6才〜
えっちゃんのお家に住む子猫のミュウは、夢を食べるというバクと知り合います。
バクはとっても優しく、また恥ずかしがり屋で、楽しい(美味しい)夢ではなく、えっちゃんたちが見る恐い(苦くて砂の味がする)夢を食べているようです。
やがてミュウとバクは仲良くなりますが、ミュウはえっちゃんたちが楽しい夢ばかり見る一方、バクがどんどんやせ細っていく事に気がつきます。
もの悲しくも心にしみる物語が印象的な一冊です。
読書の秋です!
保護者の本に対する姿勢が、子どもの本に対する親しみを育みます
おとなも本を読みましょう
尚、「難しい度」は管理者の主観です(5点満点)
「良い母親」という幻想
難しい度 ☆☆☆☆
現在、青少年の凶悪な犯罪が次々と起こっています。そしてそのたびに取り上げられるのが、家庭、特にその子どもへの「母親」の養育態度です。
当著作は、社会全体の意識として、常に「良い母親」であることを強制されることに疑問を持った作者が、古代から現在までの(男性)社会の女性観と、母親の子どもへの養育態度を、遺跡や芸術作品などから丹念に読みとった論文です。
そのため、時に難解で読みづらい箇所もありますが、『常に「良い母親」でなくてはならず、それを少しでも逸脱すると、子どもは非・反社会的行為をする恐ろしい大人になり、また、もしそうなってしまったらその全責任は「良い母親」でない私のみにある。』という強迫観念の下、毎日悩みながら育児をされている「普通の」お母さん方の肩の重荷を少し軽くしてくれる一冊です。