いい絵本み〜つけた!!

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 ここでは、みなさま及び管理者により絵本を簡単に、少しずつ紹介させていただきます。尚、年齢の表示はあくまで目安です。
 前2回ほど特集を組みましたが、今回は通常通りです。

そらまめくんのベッド (そらまめくんシリーズ)
            読み聞かせるなら  4・5才〜
            自分で楽しむなら   5・6才〜

 そらまめくんの宝物はベッドです。くものようにふわふわしていて、とっても気持ちがいいベッドです。
 こんなに大好きなベッドなので、友だちのまめくんたちが「かして!」と言っても、そらまめくんは貸してあげられません。
 そんな大好きなベッドがある日突然なくなります。最初は笑っていた友だちも心配して自分のベッドを貸してくれますが、やっぱりどうもしっくりきません
 泣いてばかりいたそらまめくんですが、とうとう自分のベッドを見つけます。
 ですが・・・・。
 心温まる内容と文そして愛らしい絵がすてきな一冊です。
 現在続編(『そらまめくんとめだかのこ』)も出ています。

かいじゅうたちのいるところ
             読み聞かせるなら  3・4才〜
             自分で楽しむには  5・6才〜

 ある晩マックスは、オオカミのぬいぐるみを着て大暴れします。見かねたお母さんに「このかいじゅう!」と怒られ、夕御飯抜きで寝室に放り込まれます。
 すると、部屋の中に木が生えだして・・・・・。
 画集のように書き込まれた独特の絵柄と、恐ろしくもありながらどこかユーモラスな怪獣たち、そして「たべてやるから いかないで。」に代表されるフレーズが印象に残る一冊です。

おふろだいすき
             読み聞かせるなら  5・6才〜
             自分で楽しむには  6・7才〜

 まこちゃんは、大好きなお風呂にはいるとき、いつもあひるのプッカもいっしょに入ります。
 いつものように体を洗っていると、なんとお風呂の湯船からカメが出てきました。
 それからもでるわでるわ。ペンギン、オットセイなどなど、次々にいろんな動物たちが現れます。
 冷静に考えると、「不思議」・「ファンタジー」を通り越して「不気味」な光景なのですが、オレンジ色を基調とした柔らかい色使いと、曲線を基調とした柔らかな線、そして、ほのぼのとした文とが溶け合い、ほんわかとした雰囲気を作り上げています。
 題名通り、お風呂が大好きになる一冊です。

アンジュール
             読み聞かせるなら  12・13才〜
             自分で楽しむには  12・13才〜おとな

 モノクロのラフデッサンのみで構成されている絵本。(文字も全くありません)
 と紹介すると実に退屈な絵本と思われるかもしれませんが、そのラフデッサンは、読者である私たちに実に雄弁に語りかけてきます。
 何の前触れもなく車から放り出され、途方に暮れ、夕暮れに向かって咆哮する。正確なデッサンによって、その時々のアンジュールの気持ちまで、時には痛いほど容赦なく伝わってきます。
 それまで三人称で描かれていたアンジュールが、背後から一人称的に描かれ、そのアンジュールににこやかに近寄ってくる少年の姿と、それを最初戸惑いながらも喜び、受け入れるラストは感動的です。
 一流の無声映画のような雰囲気が漂う一冊です。

だってだってのおばあさん
             読み聞かせるなら  5・6才〜
             自分で楽しむには  6・7才〜

 もうこの絵本紹介の常連の人気絵本作家、佐野洋子さんの絵本
 98才のおばあさんは5才のねこのぼうやと一緒に暮らしています。ねこはしきりにおばあちゃんを遊びに誘いますが、「だって98才のおばあちゃんだもの。」と取り合ってくれません。
 おばあちゃんの99才の誕生日の日。ねこはケーキに飾る99本のろうそくを買いに行きますが、途中でほとんどのろうそくを川に落としてしまい、5本だけになってしまいます。
 「5才」の誕生日を祝ったおばあさんは、「だって私は5才だもの。」と、長い間忘れていた様々なことをします。
 おとなには、「このおばあちゃんのように年をとりたいな」と感じさせ、子どもにはことばあそびのおもしろさとおばあちゃんの豹変ぶりを楽しませてくれます。

ゆうたはともだち(いばりいぬシリーズ)
             読み聞かせるなら  4・5才〜
             自分で楽しむには  5・6才〜

 今まで特に創作絵本では暗黙の了解としてタブーであった「おれ」「おまえ」ということばをふんだんに使った絵本。
 ゆうたくんの家で飼われている犬が、身の回りの不思議なこと、感じたことを素朴に表現しています。一作目の

    おれ いぬ

    おまえ にんげん

という表現に見られるように、この独特な間は「ぼく」や「わたし」、また「あなた」や「きみ」では出せないものです。
 好評だったせいか『いばりいぬシリーズ』として何作も出版されています。


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