いい絵本み〜つけた!!
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ここでは、みなさま及び管理者により絵本を簡単に、少しずつ紹介させていただきます。
尚、年齢の表示はあくまで目安です。
いつもちこくのおとこのこ −ジョン・パトリック・ノーマン・マクヘネシー−
読み聞かせるなら 5・6才〜
自分で楽しむなら
6・7才〜
『ガンピーさんのふなあそび』(12)で有名なジョン・バーニンガムさんの作品。
ジョン・パトリック・ノーマン・マクヘネシーは、勉強しに出かけますが、ワニに襲われたり、ライオンにズボンをかみつかれたりして、いつも遅刻してしまいます。先生はそんな「言い訳」を信じてくれず、ノートに何百回も「もう うそはつきません」と書かせたり、言わせたりします。
そんなことが何度も何度も続いて・・・・・。
想像もしないようなひどい目に遭い、しかもそれを全く信じてもらえないどころか罰を受けながらも、常にひょうひょうとして見えるジョン・パトリック・ノーマン・マクヘネシー、仕草が大げさでユーモラスなためか、憎めないジョン・パトリック・ノーマン・マクヘネシーの先生、くどいほど繰り返されるジョン・パトリック・ノーマン・マクヘネシー名前などなど、不思議な魅力を感じる絵本です。
ベーコンわすれちゃだめよ!
読み聞かせるなら 5・6才〜
自分で楽しむには 6・7才〜
個性的な絵柄と歌うような文で根強いファンがいるパット・ハッチンスさんの絵本。
ぼくはお母さんに買い物を頼まれます。
うみたて たまごが 6こと
おちゃに いただく ケーキと
なしを ひとやま かってきてね
それから ベーコン わすれちゃだめよ
ですが、買い物に行く途中いろいろなものを見て・・・・・・。
子どもたちに読んでいると、「ちがうよ!」、「まちがっているよ!」と1回目はいっしょにハラハラしながら買い物の行く末を思い、2回目以降(時には初めて読んだときから)はどうして間違えたのかも見つけていきます。
原文(英語)では、だんだんと変わっていく発音も楽しめますが、日本語でも謎解きの絵本のように楽しむことができます。
お月さまのさんぽ
読み聞かせるなら 5・6才〜
自分で楽しむには 6・7才〜
ある日、月が太陽に「私はまだ一度も下の世界を見たことがないの」と言います。
すると太陽は得意になって、「じゃぁきみに下の世界を案内してあげよう」と言い、いろいろなものを見てまわります。
太陽は得意になって「どうだい、ボクに見えないものなんてないんだよ」と言いますが・・・・。
一枚一枚が独立した絵画のような鮮やかで独特な絵柄、そして、その絵柄の雰囲気を損ねないような構成、そして作者の透徹した眼差しが魅力的な絵本です。
きつねのおきゃくさま
読み聞かせるなら 5・6才〜
自分で楽しむには 6・7才〜
『バクのなみだ』(4)のあまんきみこさん文、『とりかえっこ』(11)の二俣英五郎さん絵の絵本。
昔、腹ぺこきつねが歩いていると、やせたヒヨコがやってきました。ガブリと食べてしまおうと思いましたが、やせているので太らせてから食べようと考え、ヒヨコを自分の家に連れて行きます。
そこで生まれて初めて「やさしい」と言われたきつねは舞い上がってぼうっとなります。
そんな風に始まった二匹の奇妙な共同生活ですが、次第に「おきゃくさま」は増えていきます。
そしてある日・・・・・・。
心にしみこむような昔話風の語り口と、親しみやすい絵がもの悲しい物語を見事に演出しているすばらしい絵本です。
The Blue Day Book
自分で楽しむには 10・11才〜おとな
アメリカでベストセラーになった、「愉快な動物写真と心温まるメッセージを組み合わせたユニークな写真集です。(帯より)」
思わずフッと笑ってしまうような動物の姿態をとらえた写真、そしてそれに見合った少しずつの言葉が添えられているという構成です。(その言葉は全体で一つのメッセージになっています。)
「心が沈んでしまう時もあるけど、頑張ってみて!」と動物たちに励まされた気がする元気になる写真絵本です。
続編も「もうどじょうはいないよ」と言いたいくらい次々と出ています。
ふんふんなんだかいいにおい
読み聞かせるなら 5・6才〜
自分で楽しむには 5・6才〜
『わたしのワンピース』(4)、『ちいさなきいろいかさ』(10)などで有名な西巻茅子さんの作品。
さっちゃんは急いで朝ご飯を食べます。口には目玉焼き、手にはイチゴジャム、そしてエプロンには鳥のスープをつけたまま大急ぎで家を出ます。
すると、いろんな動物たちが「ふんふんなんだかいいにおいがするぞ・・・。」と近づいてきますが、さっちゃんは相手にせず、「わたしの家にあるから行ってみて!」と野原へ急ぎます。
しばらくしてさっちゃんが家に帰ってみると・・・・・・。
絵本を開いて、すべての頁で右側に絵(時に見開き全体)・左側に文字という最近ではすっかり珍しくなったシンプルな構成が紙芝居を読むようで逆に新鮮です。
西巻茅子さん独特のほんわかとした絵と、同じく心温まる内容が一体となっているすてきな絵本です。